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光聖寺の山門が「国登録有形文化財」に登録されました

光聖寺の山門が「国登録有形文化財」に登録されました

光聖寺の山門が「国登録有形文化財」に登録されました

令和7年3月21日付けで、蓮美幼児学園の運営母体である光聖寺の山門が「国登録有形文化財」として登録されましたのでお知らせいたします。

○名称及び建築年代
光聖寺山門(こうしょうじ さんもん)
文政8年(1825)、昭和58年(1983)移築、令和6年(2024)改修

○所在地
大阪市天王寺区生玉寺町2-6

○建造物の説明
 光聖寺は、夕陽丘寺町地区の一角を占める生玉寺町に位置する浄土宗寺院で、享保4年(1719)の開創と伝えられています。山門は、建築された当初は境内の西側にあって、西に向かって開かれていましたが、昭和 58 年(1983)に谷町筋に東面するかたちに移築されました。令和6年におこなった屋根の改修工事に際して棟札が確認され、文政8年(1825)に建築されたことがわかりました。
 山門の構造は、間口 2.5 メートル、一間一戸の薬医門(やくいもん)で、両側に袖塀(そでべい)を設けています。左右に立つ親柱の上に冠木(かぶき)という水平方向の材を載せて親柱を固定し、その上に直交方向に梁を架け、梁の鼻先に組物を載せて軒桁を受けています。側面から見ると緩やかな曲線を描く虹梁(こうりょう)の上に大瓶束(たいへいづか)と呼ばれる中太りした束を載せて棟木(むなぎ)を支えているのがわかります。また大瓶束の両脇には笈形(おいがた)という飾りが添えられています。こうした梁、組物、笈形などといった各部材に精緻な彫刻が施された装飾華やかな山門です。夕陽丘寺町の寺院山門のなかでもこうした点が評価され、基準(二)「造形の規範なっているもの」とされました。

※棟札:建物の新築や再建をおこなったときに、その年号や施主、施工者などを墨書した木札。
※薬医門:親柱の位置が屋根の棟の通りより少し前に立ち、控え柱が後ろ側にのみに添えられた比較的規模の小さな門。
※組物:寺社建築の深い軒の出を支えるため、大斗(だいと)と肘木(ひじき)という部材を組み合わせ、柱等の上に置かれた部材。